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第28話 緩和医療について

2011/11/02
 医学の豆知識

近頃よく聞く、「緩和医療」って何ですか?

世界保健機構(WHO)は2002年 に次のように定めました。

「緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面する患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的、心理的、社会的な問題、さらにスピリチュアル(宗教的、哲学的なこころや精神、霊魂、魂)な問題を早期に発見し、的確な評価と処置を行うことによって、苦痛を予防したり和らげ、QOL(人生の質、生活の質)を改善する行為である」

〈具体的には〉

  • 痛みやその他の苦痛な症状から解放する。
  • 生命(人生)を尊重し、死ぬことをごく自然な過程であると認める。
  • 死を早めたり、引き延ばしたりしない。
  • 患者のためにケアの心理的、霊的側面を統合する。
  • 死を迎えるまで、患者が人生をできる限り積極的に生きてゆけるように支える。
  • 患者の家族が、患者が病気のさなかや死別後に、生活に適応できるように支える。
  • 患者と家族のニーズを満たすためにチームアプローチを適用し、必要とあらば死別後の家族らのカウンセリングも行う。
  • QOL(人生の質、生活の質)を高めて、病気の過程に良い影響を与える。
などの内容が挙げられます。

また、病気の早い段階にも適用し、延命を目指すそのほかの治療(例えば化学療法、放射線療法など)を行っている段階でも、それに加えて行っても良いものです。臨床上の様々な困難をより深く理解し管理するために必要な調査も含んでいます。

緩和医療とは

緩和医療とは、生命を脅かす疾患の患者やその家族に対して、現在の治療の目的を認識し、予後の見通しをたて、患者が現在何に困っているかの見極めを行ない、その苦痛を緩和することにより、患者や家族の現在のQOLを最大限まで高めることを目標とする医療行為です。

緩和ケアとは

診断の初期から重視すべきであるとされています(がん対策基本法)。緩和医療は、診断時からはじまり、根治治療、保存的治療、症状緩和治療へと治療目的が推移するごとに、段階をへて緩和ケアの役割を意識的に大きくしてゆくことが推奨されています。適切なケアを行うために、緩和ケアでは患者様の治療の目的が何かを正しく把握することが大切です。

当院の緩和ケア外来では、医師、訪問看護師、薬剤師、医療相談員、介護支援専門員とチームとして患者様に寄り添いながら、患者様の意志を尊重するとともに、家族様の気持ちにも配慮し、がんと向き合っています。
痛い時には痛い。
がんの痛みは、がまんしないで。
ナカイクリニック 072-269-0553
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